【自転車競技】ハムで踏む感覚を!ルーマニアンデッドリフト

こんにちは!

最近ルーマニンアンデッドリフトをやってるにいやんです。

自転車競技をやっている人であれば、この種目を知らない人はいないのではないでしょうか。

知らない人のために一言で伝えると、ハムストリングを鍛える種目です。

でも、何のためにルーマニンアンデッドリフトをやってハムストリングを鍛えるのか疑問に思ったことはありません?

「自転車はハムストリングで漕ぐんだ!」とか言われても「?」となったことが私にあります。

当記事では、「なぜ自転車競技のためにRDLを行うのか?」という疑問について深掘りしていきたいと思います。

さらに**「ルーマニアン・デッドリフト(RDL)」**の特徴と技術解説もご紹介します。

目次

「普通のデッドリフト」と「RDL」の違いとは?

デッドリフトと名が付きますが、目的と鍛えられる能力が明確に異なります。

通常のデッドリフト(床引き)

床に置いたバーベルを引き上げる種目です。

膝をしっかり曲げて大腿四頭筋(前もも)も使い、全身の爆発的な出力(コンセントリック収縮)を高めます。

RDLより高重量を扱える種目ですので、スタンディングスタートの最初の一踏みなど、ゼロからの絶対的なパワー発揮の強化に優れています。

ルーマニアン・デッドリフト(RDL)

立った状態からスタートし、膝の角度を軽く曲げたまま固定してバーを下ろしていく種目です。

膝の関与を減らすことで、大臀筋(お尻)とハムストリングス(裏もも)、そして姿勢を保持する脊柱起立筋に負荷を集中させます。

自転車の深い前傾姿勢の維持や、引き足から踏み込みへの切り替えなど、「耐える力(エキセントリック収縮とアイソメトリック収縮)」の強化に特化しています。

特にハムストリングでペダルを踏む感覚や引く感覚がデッドリフトより高いです。

RDLをやる目的と自転車競技への3つの絶大なメリット

1. 「ハムストリングスで踏みながら引く」感覚の獲得

ハムストリングで自転車を漕ぐというのは、2つの意味があると思っています。

  • ハムストリングでペダルを引くように漕ぐ
  • ハムストリングで踏む

私は、この2つを使い分けているのではありません。

そもそもハムストリングで漕ぐと動作自体が、この2つを合わせたことを言うと考えています。

ですので、ハムストリングでペダル漕ぐという一連の動作中に、「ハムストリングでペダルを踏むこと」と「ハムストリングでペダルを引くこと」を行なっています。

何が言いたいかというと、ハムストリングは引き足のためだけのものではないということです。

ブルガリアンスクワットを思い出してみてください。ハムストリングで地面を踏みますよね。ですので、まずはハムストリングはペダルを引くためだけのものではないということを理解しましょう。

「いや、ハムストリングじゃなくて前ももで踏めばいいじゃん!」とい思う方もいるかもしれません。

しかし、前もも(大腿四頭筋)で踏み込もうとすると、すぐに脚が売り切れてしまいます。

前ももは速筋優位の筋肉なので長時間の運動には不向きです。

RDLで股関節のヒンジ動作を習得すると、お尻から裏ももという巨大な筋肉群を使って、ペダルを力強く「踏み下ろす(股関節の伸展)」感覚が掴めますよ。

2. ペダリングの反作用に負けない「鋼の体幹」を作る

自転車競技のトラック種目やロードレースのゴールスプリントにおいて、爆発的なパワーを発揮する瞬間、あなたの上半身はブレていませんか?

ペダルに強大なトルクをかける時、その反作用として体には突き上がる力が働きます。

ジャンプすると上に飛ぶのと同じです。

ペダルを強い力で踏めば踏むほど、この反作用の力を強く働き、体を上に向かって突き上がる力が働きます。

よく脚の筋力はあるのに自転車が弱い人は、脚の筋力に上半身の筋力(特に体幹や背中)が負けており、反作用で上半身が浮きます。

その反作用で上半身が上に浮いてしまうことを抑えるために、上半身の筋力が弱い人は「背中を丸めて固める」ことで対処しようとします。

または、体幹が捩れて上半身が左右に揺れまくります。

この状態になると、本来生まれるはずだった推進力という力は、たわんだ上半身がクッションのように働きをして脚で生み出した出力はフレームに伝わる前に逃げてしまいます。

また、丸まった背中や左右に揺れる上半身は、空力も悪くなります。

RDLはバーの重みに対して、背骨のアーチ(胸椎伸展)を1ミリも崩さずに耐え抜くことで、脊柱起立筋群に猛烈な等尺性収縮(長さが変わらないまま力を発揮する状態)がかかります。

これにより、トップスピードの最中でも前傾姿勢をガッチリ固定し、微動だにさせない強靭な体幹を作ることができると考えます。

3. 脚全体の持久力(スタミナ)の劇的な向上

背面の筋肉は、前ももの筋肉に比べて非常に大きく、疲労しにくい(持久力が高い)という特徴があります。

RDLによってこれらの筋肉を強力に動員できるようになると、前ももへの依存度が減り、長時間のレースや厳しいトレーニングにおけるスタミナが飛躍的に向上します。

バンク1周半をもがき切るには、ハムストリングの強化が重要です。

スプリンターのためのRDL・技術解説

1. 腹圧のコントロール:怪我の防止とパワー伝達の絶対条件

動作に入る前に、息を深く吸い込み、お腹周り全体(前後左右)をパンパンに膨らませるように「腹圧」をかけ、体幹をガッチリと固めます。

腹圧が抜けると腰椎(腰の骨)が曲がり、重大な怪我に直結します。

自転車でスプリントをする際、グッとお腹に力を入れるあの感覚と同じです。

厳密にいうと、同じではないですけどね。自転車のときと同じにするように心がけています。

ただパンパンに膨らますのとは違います。

ふくらました後にアウターの筋肉で固める。

引き締める感覚でしょうか。

ちなみに私は、内からの圧と外からの圧を均衡にさせて固めて、さらに丹田部分だけをパンパンになるぐらい力を入れます。

丹田部分の方は内圧が高いです。

ちなみに、ただふくらますだけの腹圧のかけ方をすると、腹が膨らみ、横隔膜が圧迫されて肺が締め付けられるので呼吸がしづらくなり、酸素の摂取量が減ります。

シンプルにキツイです。

試しにお腹を風船のようにパンパンにした状態で呼吸をしてみてください。きっと呼吸がしづらいと思います。

イメージとしては、風船のように膨らませたお腹を腹筋という鎧で締め付けてあげる感じです。

風船の圧と鎧の圧が同じぐらいになるように調整していくと、風船のように張っていたお腹をいい感じにしまった見た目になります。

勘違いしてはいけないのは、ドローインとは違うということです。

お腹を凹まして圧をかけて、お腹の周りに空間を作ってペダリングのスペースを確保する選手もいますが、その状態だと爆発的なスピードを生むことはできません。

ドローインの腹圧のかけ方で高重量のスクワットを挙げられないのと同じ原理です。

ドローインが間違っているいうわけではありません。あくまで最大パワーを出すための個人の考えです。

とにかく腹圧が抜けたフニャフニャの体幹では、自転車の推進力は生まれません。

2. ヒンジ動作と重心のコントロール

足は腰幅に開き、膝は軽く曲げた角度で固定します。

強い腹圧を保ったまま、お尻を後ろに真っ直ぐ突き出していきます。

バーは常に「太ももからスネをこする」ように、体から絶対に離さないでください。

常に足の甲(ミッドフット)の真上に重心を置く感覚を研ぎ澄ませましょう。

3. ボトムポジションの極意

ハムストリングスが引き裂かれるような強いストレッチ感を感じる場所が、あなたにとってのボトムポジション(一番下)です。

「背中のアーチと腹圧を維持できる限界の深さ」で切り返すことが重要です。

4.ハムストリングで引く感覚と地面を踏む感覚を意識する

動作の際に、ハムストリングで引く感覚と地面を踏む感覚を意識しましょう。

意識するだけ、ハムストリングがそのように動作しやすくなります。

パワーグリップは使うべきか?

パワーグリップの画像

結論から言うと、私はRDLにおいては「パワーグリップ」の使用をおすすめします。

素手で行う場合、背中やハムストリングスが限界を迎える前に「握力がもたずにバーを落としてしまう」という現象が起きやすくなります。

また、握力が負けたタイミングで無理にあげようとするとフォームが乱れて、ぎっくり腰などの怪我の原因にもなります。

どうせなら握力も同時に鍛えたいと思う方もいるかもしれません。

しかし、自転車競技において必要なのは「バーベルを保持する握力」ではなく、「ペダルに力を伝えるための強靭な背面」です。

今回のターゲットとなる筋肉に100%集中し、正しいフォームを維持するためにも、パワーグリップをした方がいいと思い、私パワーグリップを使っています。

気分でしないときもありますけど、そういうときはだいたい重量を落としています。

私が使っているパワーグリップは、Amazonで売っている「ALLOUT パワーグリップ プロ 正規品 オールアウト (オレンジ, MLサイズ)」です。

何年も使っていますが、丈夫なので満足しています。

【実践編】推奨される重量・回数・頻度とその科学的根拠

スプリント力や持久力の向上を目指す自転車競技者の場合、以下の設定をおすすめします。

  • 推奨設定: 3〜4セット × 5〜8回
  • 重量の具体的な目安: 通常のデッドリフト(床引き)のMAX重量(1RM)の「60%〜70%」

【なぜこの設定なのか?(科学的根拠)】

通常のデッドリフトの60〜70%という重量は、「姿勢保持筋が疲労して背中が丸まる前、かつ腹圧が抜けない範囲」です。

ただし、「8回」は筋肥大を誘発しやすい回数でもあります。

ヒルクライムがメインで体重増加を厳格に避けたい場合は、重量を少し高め(MAXの70%〜75%)に設定し、回数を「5〜6回」に留めてください。

⚠️【超重要】RDLをやる「タイミング」と「強烈な筋肉痛」の罠

RDLをメニューに組み込む際、絶対に気をつけてほしいのが**「実施する曜日(タイミング)」**です。

RDLは筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する「エキセントリック収縮」が強烈にかかるため、他の種目と比較してもとてつもなく酷い筋肉痛(DOMS)が裏ももやお尻に起きやすい種目です。

翌日にバンク練習(トラックでのモガキ)や、高強度のインターバルトレーニングが控えている日にRDLをやるのはなるべく避けたいと私なら思います。

強烈な筋肉痛と背面全体の疲労により、自転車の上で深い前傾姿勢を維持できなくなり、ペダリングの出力がガタ落ちします。

シンプルにハロンのタイムも落ちたりして気分が萎えます(笑)

ウエイトトレーニングの疲労のせいで、本業である自転車の練習の質が下がってしまっては本末転倒です。

おすすめのタイミング:

  • 完全オフの日の前日
  • 翌日がLSD(Long Slow Distance)などの低強度のリカバリーライドの日

頻度は週1回、多くても週2回に留め、自転車の実戦練習に悪影響が出ないよう計画的に組み込みましょう。

まとめ

「RDL」は出力を逃がさない強靭なフレームを作り、疲労知らずの「ハムストリングで踏みながら引く」ペダリングを手に入れるための種目です。

このペダリングができると今よりも長い距離を速いスピードで走ることができます。

RDLをやれば、あなたの出力伝達効率と持久力は劇的に跳ね上がるはずです。

RDLは、ハムストリングで踏みながら引くペダリングの感覚を理解しているとより効果が高いと思います。

ぜひ次回のトレーニングから取り入れてみてください!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

トラック競技(短距離)が好きです。ロードバイクはゆるぽたが好きです。筋トレは自転車のためが半分、ボディメイク的要素が半分。

コメント

コメントする

目次