ハロン・1000mTTで速くなるための必須サプリメント

「大会に向けて1000mの練習をたくさんやってきた。」

だからこそ、結果を出したいんだ!

あともうひと押し、コンマ数秒でもタイムを縮められる方法はないのだろうか。

こんなことを思った方はいませんか?

トハロンのトップスピードや、1000mTTの後半の粘りは、気合いや根性といった精神論ではどうにもなりません。

気合いや根性でハロンや1000mが速く走れるようになるなら苦労はしないっての。

これらは純粋な「エネルギー代謝の科学」によって支配されています。

今回は、1000mTTの垂れを防ぐことができると科学で証明されたサプリメントをご紹介します。

「サプリメントなんて宗教かよ。」と侮るなかれ。

トップ選手たちは過酷なトレーニングに加え、栄養、睡眠、リカバリーなどを徹底しています。

サプリメントもその1つです。

コンマ数秒遅いだけで負けてしまうのが自転車競技。

このコンマ数秒をサプリメントで埋められるのであれば、試してみる価値はあると思いますよ。

本記事では、国際スポーツ栄養学会(ISSN)などの最新の研究データに基づいてトラック競技のタイム短縮に直結するサプリメントと、その具体的な活用法を解説します。

この記事を読むことで、「国際的な研究でタイム向上に直結すると科学的に証明された具体的なサプリ」がわかります。

目次

スタンディングの初速と最大出力を底上げする「クレアチン」

1つ目は、クレアチン(クレアチン・モノハイドレート)です。

国際スポーツ栄養学会(ISSN)は、サプリメントのエビデンスレベルを分類していますが、クレアチンはその中でも「カテゴリーI:明らかに安全で、効果がある強力な証拠がある」という、最高ランクに格付けされています。

【目的】最大筋力の向上、ピークパワー(最大ワット数)の増大

クレアチンは、トラック競技者にとって「筋力」と「自転車の推進力」を直接的に結びつける最も重要なサプリメントです。

では、なぜクレアチンがタイム短縮に直結するのでしょうか?

理由は「筋肉の限界値を引き上げ、より強いトルクを生み出せるようになるから」です。

詳しく説明しますね。

なぜタイム向上に直結するのか?

最大挙上重量(1RM)が5〜15%向上する

クレアチンを摂取すると、筋肉内のクレアチンリン酸の貯蔵量が約10〜20%増加します。

これにより、ウエイトトレーニングにおいて「本来なら潰れてしまうラスト1回」が挙がるようになります。

多くの研究データで、クレアチン摂取によりスクワットやベンチプレスの最大挙上重量(1RM)がプラセボ(偽薬)群と比較して5〜15%向上することが実証されています。

※プラセボ群とは、クレアチンだよと言われて飲んだけど、実はクレアチンでもなんでもなかったグループのことです。

つまり、普段のウエイトトレーニングの重量のアップは、そのままスタンディング(ゼロ発走)時にペダルにかけられるトルクの増大につながります。

スプリント時の「ピークパワー(最大ワット数)」が上昇する

筋肉を爆発的に収縮させる際、体内ではATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーが使われます。

ATPはわずか数秒で枯渇しますが、筋肉内にクレアチンリン酸が豊富にあると、このATPを瞬時に「再合成」してくれます。

これにより、全力ペダリング時のピークパワーが向上し、高出力を維持できる時間が数秒間延長されます

競技への具体的なメリット

ハロン(200mFD)

ピークパワーが上がることで、助走から掛け下ろした際の「トップスピード(最高時速)」の限界値が物理的に引き上げられます。

また、高出力を維持できる時間が数秒間延長されます。

全力スプリントが1秒でも長く伸びれば、ハロンのタイムは確実に速くなります。

1000mTT

スタンディング時のトルクが上がるため、ゼロスタートからトップスピードに到達するまでの時間が短縮されます。

具体的には、0-200m区間のタイムが速くなります。

最初の半周のタイムが上がることで全体の平均速度が底上げされ、トータルタイムも速くなります。

摂取方法(通常の方法)

1日3〜5gを継続的に摂取します。

継続的にがポイントです。1日だけ飲んでも無意味です。

体内にクレアチンの成分がしっかりと貯まることで効果を発揮します。具体的には、約1か月で効果が十分な状態になると言われています。

また、糖質(マルトデキストリンや白米など)と一緒に摂取することで、インスリンの働きにより筋肉への吸収率が高まります。

練習前や練習後に飲む人もいますが、食後がベストですね。最低でも、バナナやオレンジジュースなどの糖質と摂取するのがいいです。

大会が近くて早くクレアチンを体内に貯めたい場合(急速充填方法)

通常通り1日3〜5g飲むときは1ヶ月ほどで体内に完全に貯まると言われていますが、早く体内に貯めて効果が出るのを早めたい場合は、1週間だけクレアチンの摂取量を増やします。

1日あたり合計20g(または体重1kgあたり0.3g)のクレアチンを摂取することで、筋肉内のクレアチンがMAXの状態になります。

ただ、1度に大量のクレアチンを飲むと下痢になる人がいます。

クレアチンは筋肉だけでなく、腸内(消化管内)にも水分を引き込んでしまうため、浸透圧性の下痢を起こしやすくなるのです。

急いで体内のクレアチン濃度を高めたい方は、「朝・昼・トレーニング後・夜」の4回に分け、1回5gずつ摂取するようにしましょう。

注意点

筋肉内に水分を引き込むため、体重が1〜2kg増加する場合があります。

しかし、トラック競技(特に短距離)においては、出力(ワット数)の向上メリットが体重増加のデメリットを大きく上回るケースがほとんどなので私は気にせずに飲んでいます。

おすすめのクレアチン

クレアチンは、プロテインのようにどのメーカーの成分が優秀とかはありません。

サントリーの天然水でも、いろはすの水でも、水分補給に差がないので同じです。どちらもH₂Oです。

クレアチンもこれと同じで、化学式($C_4H_9N_3O_2$)が決まっているただの物質です。

ただし、「効果」は同じでも、「品質(不純物の少なさ)」と「溶けやすさ」には差があったりします。

綺麗な富士山の天然水には不純物はありませんが、錆びた水道管を通って出てくる公園の水にはサビや汚れが混じっているといった感じです。

一例ですが、安い原料を使った「謎のクレアチン」は、製造過程で生じる不純物が多く含まれている可能性があります。

ドーピング対策がされているものなら不純物が混じることはないので、そういうクレアチンがおすすめですね。

インフォームドチョイスマークもあり、ドーピング対策もされていいます。かつ、安いです。

私もこれを飲んでいます。

1000mTT後半の「タレ」を科学的に防ぐ「ベータアラニン」

2つ目は、「ベータアラニン」です。

国際スポーツ栄養学会(ISSN)は、サプリメントのエビデンスレベルを分類していますが、ベータアラニンはその中でも「カテゴリーI:明らかに安全で、効果がある強力な証拠がある」という、最高ランクに格付けされています。

【目的】筋肉の酸性化(pH低下)の抑制、乳酸緩衝作用による高ケイデンスの維持

1000mTTのラスト1周(残り400m)、脚が焼けるように痛くなり、このラスト1周でタイムがガクンと落ちる人も多いのではないでしょうか。

というか自脚系じゃなければ、ガクンと落ちます。

この原因は、激しい運動(解糖系)によって筋肉内に大量の水素イオン(H+)が発生し、筋肉が酸性に傾く(pHが低下する)ことで、筋収縮のスピードが強制的に阻害されるためです。

これを物理的に防ぐのが「ベータアラニン」です。

難しい内容は覚えなくていいです。次のメリットだけ覚えておいてください。

なぜタイム向上に直結するのか?

60秒〜240秒の運動でパフォーマンスが数%向上

ISSNの見解では、特に1分〜4分間の高強度運動において有意義なパフォーマンス向上が確認されています。

1000mTT(約1分強)はまさにこの恩恵を最大に受けられる種目ですよね。

仮に1%だけパフォーマンスが向上したとしたら、タイムがどのぐらい速くなると思いますか?

理論的には、1000mTTを1分10秒で走れる人なら、1分9秒30で走れることになります。

0.7秒も変われば、大会での順位も大きく変動しますよ。

筋肉内のカルノシン濃度が60〜80%増加する

ベータアラニンを継続摂取すると、筋肉内で「カルノシン」という物質が合成されます。

数週間の摂取で筋肉内のカルノシン濃度は60〜80%も増加することが研究で示されています。

ここは理屈なので、そんな感じなんだ程度で大丈夫です。知りたい人向けに書いています。

水素イオンの中和(バッファリング)

増えたカルノシンが、筋肉内の水素イオンを中和(緩衝)してくれます。

これにより筋肉の酸性化が遅れ、筋収縮が阻害されるタイミングを先延ばしにできます。

ここも理屈です。覚える必要はありません。

競技への具体的なメリット

1000mTTで後半のタレを最小限にすることができます。

軽いギア比で高回転を維持しなければならない状況でも、脚が止まる限界点を遅らせ、ゴールまでケイデンスを保つ物理的な助けになります。

重いギア比なら踏める時間が長くなります。

摂取方法

1日4〜6gを数回に分けて摂取します。

ベータアラニンもクレアチンと同じように、飲んですぐ効果が出るタイプのサプリではありません。

効果を実感するまでに最低2〜4週間の継続摂取(カルノシンの蓄積)が必要です。

また、摂取後に肌がピリピリする感覚(フラッシュ)が出ることがありますが、健康上問題がないと研究が出ています。

ただ、この肌のピリピリ感。私はかなり深いなのでなるべくピリピリ感が出ないように、1回1g程度にして何回にも分けて飲んでます。

分けることでピリピリ感を抑えることができるので。

おすすめのベータアラニン

ベータアラニンも、クレアチンと同じように、どののメーカーの成分が優れているとかはありません。

ですので、安くてドーピング対策がされているものを選びましょう。

おすすめは、DNS ベータアラニン (βアラニン) 100g (約30回分) です。

インフォームドチョイスありです。

外国のブランドですが、ナウフーズ ベータアラニン750mg。120カプセルもおすすめです。こっちはカプセルタイプです。

粉か、カプセルで好きな方を選んでください。

決戦の日、脳のリミッターを外す「カフェイン」

3つ目は、「カフェイン」です。

カフェインも、クレアチンやベータアラニンと同じく、国際スポーツ栄養学会(ISSN)においても、安全性と効果において最高ランクのエビデンスが認められています。

【目的】疲労感の軽減、集中力の極大化(レース本番用)

日常的な練習ではなく、大事な大会や記録会の「本番用」として極めて即効性が高く、強力なのがカフェインです。

単なる眠気覚ましではなく、明確なスポーツパフォーマンス向上効果があります。

なぜタイム向上に直結するのか?

「きつい」という脳の感覚を麻痺させる

激しい運動を続けると、脳内には「アデノシン」という疲労物質が溜まります。

これが脳の受容体(センサー)にハマることで、人間は「もう限界だ、休め」という強烈な疲労感を感じます。

カフェインはこのアデノシンと構造が似ているため、疲労物質の代わりにセンサーへ先回りしてフタ(ブロック)をしてしまいます。

これにより、主観的運動強度(RPE:自分がきついと感じる度合い)が低下し、本来なら踏みやめてしまうような苦しい局面でも、もうひと踏ん張りできるようになります。

筋収縮力そのものの向上

筋肉を動かす際、筋小胞体からカルシウムイオンが放出されますが、カフェインはこの放出を促進し、筋肉が収縮する力(張力)を高めることが生理学的に確認されています。

難しいことは覚えなくていいのです。

カフェインを飲むと筋力が一時的に上がるということだけ覚えておいてください。

競技への具体的なメリット

ハロンのトップスピード向上

スタート前の極限の集中力を引き出し、筋収縮力を高めてトップスピードを最大化します。

ハロン前にカフェインを摂取すると、たしかにいつもより踏み出しで爆発的に行ける感じがあります。

1000mTTの明確なタイム短縮

多くの研究で、短〜中距離のタイムトライアルにおいて約2〜3%のパフォーマンス向上が実証されています。

もし仮に、1000mTTを1分10秒で走る人のタイムが2%速くなったとしたら、タイムは1分8秒60になります。

摂取方法

レースの約60分前に、体重1kgあたり3〜6mg(体重70kgなら210mg〜420mg)を摂取。

錠剤タイプのサプリメントを使用すると、正確な量を摂取でき、利尿作用による直前のトイレの心配も減らせます。

モンスターとかレッドブルだけでこれだけのカフェインを摂取するには、数本飲む必要があります。

炭酸ですし、走る前にお腹はタプタプです。無駄に体重も増えます。

カフェイン摂取の注意点

体質によって、推奨量でも船酔いのような気持ち悪さが出ることがあります。

また、頻繁にカフェインを大量に摂取していると、体が慣れてしまい、効果が薄くなります。

さらに、カフェインの効果が切れたあとは、いつもより疲労を感じます。

私の実体験ですが、大会でハロンの前にカフェインを摂取し、ハロンはいい感じで走れたのですが、数時間後に行われる1000mTTのときにカフェイン切れが起きてしまい、いつもより疲労を感じる、体に力が入らないといった症状が出てしまいました。

この場合は、後半の1000mTTだけカフェインを摂取するか、ハロンの前に1回、1000mTTの前にもう1回とカフェインを追加摂取するしかありません。

ただし、追加摂取する場合は、1日の合計摂取量が体重×6mg(または400mg)を大きく超えないように調整してください。

ある競輪選手が1粒のカフェインの量を勘違いしてしまい、レース前に大量摂取して病院行きになったという話を、現役の選手から聞いたことがあります(笑)

摂取量には気をつけましょう。

おすすめのカフェイン

カフェインは、【第3類医薬品】エスタロンモカ12 20錠で大丈夫です。

「なんでいきなり薬?」と思った方もいるかもしれませんね(笑)

薬じゃなくてサプリです。ご安心ください。

なんでこれをおすすめするかと言うと、他のカフェインは1ケースに入っている錠剤の量が多いんですよね。

マイプロテインの200錠とか、グロングの400粒とか、誰がそんなに使うんだよってぐらい入っています。下手したら、大学入学から卒業するまで無くならないですよ。

それか大量に入っているからちょっと分けてもらうという小賢しい考えを持った私のような人に「カフェインちょうだい!」とねだられることになります。

カフェインは、大会などのいざというときに使うものであって、日常的に使うものではありません。だから、少量でいいんです。と私は思っています。

また、カフェインってインフォームドチョイスのマークがあるものが無いんですよね。(これがおすすめの1番の理由)

だったら、サプリメント工場より、医薬品工場の方が厳しい基準で製造されるので、ドーピング検査に引っかかるような悪いものが混入するリスクは少なくなるかと。

アンチ・ドーピングの重要性

公式な大会に出場する競技者は、サプリメント選びにおいて「意図しないドーピング(うっかりドーピング)」に細心の注意を払う必要があります。

アマチュアの大会に抜き打ちのドーピング検査はありませんが、アンチドーピングに対応している製品であれば製造の過程で変なものが混じり込まないので、体に毒なものが混入する可能性は低くなるので、いずれにしても注意することに損はないかと。

海外製の安価なサプリメントの中には、製造ラインの混入などにより禁止物質が含まれているリスクがありますからね。

購入する際は、必ず「インフォームドチョイス(Informed Choice)」や「インフォームドスポーツ(Informed Sport)」といった、国際的なアンチ・ドーピング認証マークがついている製品を選ぶと安心ですよ。

まとめ

厳しいもがき練習やウエイトトレーニングで培った筋力・心肺機能も、エネルギーが枯渇してしまえば本番で発揮することはできません。

今回紹介したサプリのリンクを載せておきますね。

  1. クレアチンでゼロ発進とトップスピードを引き上げる。
    グロング クレアチンモノハイドレート パウダー 500g 100食分
  2. ベータアラニンでラスト400mのタレを最小限に抑え込む。
    DNSベータアラニン100g (約30回分) またはナウフーズ ベータアラニン 750mg 120カプセル
  3. 本番前にカフェインで限界を引き出す。
    【第3類医薬品】エスタロンモカ12 20錠

これらの科学的アプローチを取り入れ、次の大会での自己ベスト更新を目指しましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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この記事を書いた人

トラック競技(短距離)が好きです。ロードバイクはゆるぽたが好きです。筋トレは自転車のためが半分、ボディメイク的要素が半分。

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